さんまのぽーぽー焼風かまぼこ

2010年、地元いわき市に約10年振りに帰郷した僕は、これからは地元の役に立つ仕事をしていこうと心に決めていました。地元の名産品に関わる仕事がしたい。そう思い、右も左もわからないまま蒲鉾工房『貴千』に入社しました。この商品は、僕が入社した頃から商品開発がはじまっていました。「地元の郷土料理『さんまのぽーぽー焼き』を蒲鉾にして、目玉商品にしたい」と、まさに地元の名産品を目指した商品が開発されていたのです。
しかし、2011年3月。何の前触れもなく起きてしまった大震災によって、工場は甚大な被害を受けてしまいました。原発事故の影響もあり、福島の食品は、販売する上で未だかつてない問題を突然背負うことになってしまいました。しかし「俺たちはここでやっていく」という強い気持ちで、より良い商品を作っていくしかない。そんな想いで、この商品の開発が再開されました。
パッケージのデザインも、この地元の郷土料理を知ってる人間が作った方が良い。という事から、僕がこの仕事を引き受けさせていただきました。かまぼこも、パッケージも、地元民である僕たちの気持ちが込められた商品です。

ピエブックス『地域発ヒット商品のデザイン』に掲載されました。(2014)

全国『おみやげグランプリ』にて各国審査賞(韓国)を受賞しました。(2017)

パッケージデザイン:2011
スリーブデザイン:2012